今さら聞けない!グルテンフリーのグルテンって何?

健康な人にもおすすめのグルテンフリー

海外の有名スポーツ選手やスーパーモデルが実践していることで話題を呼び、新しい健康法として広まりつつあるグルテンフリー。もともとは、グルテンによる腸疾患「セリアック病」の患者さんのために考え出されたものです。

しかし現在では、健康な人でもダイエットや体質改善、スポーツのパフォーマンス向上などを目的にグルテンフリーのライフスタイルを選択する人が増えています。

 

グルテンとは?

一般的に耳にするようになったグルテンフリーという言葉ですが、そもそもグルテンフリーとは、どういう意味なのでしょうか。

グルテンフリーとは、グルテンが含まれていない食品のことです。そしてグルテンとは、小麦などの穀物に含まれる2種類のタンパク質が絡み合ってできた栄養素です。

小麦の胚乳から、グルテニンとグルシアニンという2種類のタンパク質を作り出されます。そしてこの2種類のタンパク質は水を吸収すると、編み目のように複雑に絡み合います。これがグルテンです。

グルテンの元となるグルテニンは、弾力があります。もう一つのグリアジンは、伸縮性と粘着性があります。この2つの性質が結合して、小麦粉特有の弾力や粘り気がでてくるのです。パンやケーキ、パスタ、ピザ生地などを作るときに粉が自然とまとまって弾力を帯びたり、伸び縮みしたりするのは、このグルテンの性質によるものです。

そして弾力や粘り気が、小麦粉特有のもっちりとしたおいしさを生み出しています。

 

身近な食材に使われている小麦粉

小麦粉というとパンやパスタ、ピザなど欧米食に多く使われており、米食主体の日本ではあまり使用されていない印象がありますが、和食でも小麦粉は多く使われています。

その代表選手がうどんですが、汁物や和菓子などに使われる麩も小麦から作られています。

また天麩羅や揚げ物の衣、カレーやシチューのルー、醤油などの調味料、かまぼこやソーセージなどの“つなぎ”としてなど、さまざまな食品に小麦粉が使われています。

小麦粉は私たちの身近な食材として数多く使われています。このためグルテンフリーの食生活を送るのは、なかなか難しいといえるでしょう。

グルテンフリーの食生活を無理なく続けるためには、小麦を使った食品の代わりに何が食べられるのかをきちんと把握しておくことです。

たとえば小麦から作られるうどんは食べられないけれど、そば粉100%で作る十割そばなら食べられる。ラーメンや焼きそばは食べられないけれど、米で作られているフォーやビーフンなら食べられる。また麺をエンドウ豆のデンプンで作られた春雨や、糸蒟蒻に置き換えてみるなど、ちょっとした工夫でグルテンフリーの食生活が続けやすくなります。

最近では小麦のかわりにお米や豆、とうもろこしなどを使ったパンやパスタ、スイーツをはじめとするグルテンフリーの商品も増えてきました。

グルテンフリーの食品を把握していれば、それらを自由に取り入れて日々の食事を楽しむことができます。食べたいものを我慢するのではなく小麦粉を使っていない食品に置き換えれば、献立のレパートリーの幅も広がるのではないでしょうか。