グルテンが体に及ぼす影響とグルテンフリーの効果とは?

グルテンが体に与える悪影響とは?

 

もちもちとした食感のパンやピザ、アルデンテに茹で上げられたスパゲッティ、コシの強さが魅力のうどんなど、小麦粉を使った食べ物は昔から世界中で愛されてきました。しかし近年、これらに含まれるグルテンが体に悪影響を及ぼすことがわかってきました。なぜグルテンは、体に良くないといわれるのでしょうか?

その理由として挙げられるのが、リーキーガット(腸漏れ症候群)になりやすいことです。リーキーガットとは腸壁の細胞に隙間ができ、腸内の物質が体内に入り込んで体に悪影響を及ぼす症状です。グルテンが腸に入ると、腸壁を傷つけ炎症を発生させます。

人は食べたものを胃で消化し、腸から必要な栄養素を吸収しています。そして体に不要なものを排泄します。正常時には腸から吸収すべき栄養と、排泄すべき不要物をきちんと分けているわけですが、リーキーガットになると栄養分だけでなく、本来なら排泄されるべき食べ物の残りかすや悪玉菌、細菌など、体によくない成分まで体内に取り込んでしまうのです。

 

グルテンによって起こりやすい症状

 

本来排泄されるべき成分まで体内に取り込む結果、肌荒れやアレルギー、便秘や下痢、膨満感などの消化器の不調、肥満、不眠、肩こり、慢性的な疲労感など、さまざまな体調不良が起こります。体だけでなく、精神面へのダメージも見逃せません、イライラや不安感、集中力の低下、気分が落ち込むなどの症状が出るケースもあります。

特に病気ではないけれど何となく体調がすぐれない、気分が晴れないという方は、グルテンが悪影響を及ぼしているのかもしれません。

 

グルテンフリーで得られる効果

 

アレルギーの症状を抑えるなど免疫機能を高め、健康を維持するためには腸内環境を整えることが大切です。このためヨーグルトや発酵食品などを、食事に積極的に取り入れている方も多いと思います。

しかしいくら腸に良い食品を食べていても、その一方で腸に悪影響を及ぼす可能性のあるグルテンを摂取していたのでは、思うような効果を得られないでしょう。腸に良くない食べ物を減らすことも重要です。

ではグルテンフリーの食生活に切り替えると、どのような効果が得られるのでしょうか。人により異なりますが、腸内環境の改善、肌荒れの改善、便秘や下痢の改善、疲労感の減少、イライラや気鬱の改善など、これまで不調を感じていた症状の改善です。ただ、不調の原因が必ずしもグルテンによるものとは限りませんし、効果の現れ方も人それぞれです。

しかし、何となく体調がすぐれないと感じているならば、グルテンフリーをタメしてみる価値はあります。試しに2週間限定で、グルテンを食べない食生活にチャレンジしてみましょう。最近はパンやパスタ、スイーツなどグルテンフリーの食品も増えてきました。それらを上手に取り入れながら、小麦粉を使わない食事を続けてみてください。

2週間グルテンフリーを続けてみて体調がよくなったと感じたら、グルテンが腸に悪影響を与えていたと考えられます。その後もなるべくグルテンを食べない生活を続けることで、快適な生活が送れるのではないでしょうか。